履歴書を作成するとき、最初に悩むのが「どのテンプレートを使えば良いのか」という点ではないでしょうか。実は、履歴書のテンプレートには厚生労働省規格やJIS規格など、いくつかの種類があり、それぞれの様式には特徴や適した用途があります。また、職種やキャリアのステージによって、選ぶべきテンプレートが異なるケースもあります。
本記事では、履歴書テンプレートの種類ごとの特徴や違いを詳しく解説するとともに、目的に合った選び方やダウンロード方法、さらにはWord・Excel・PDF形式別の使い方までを丁寧にご紹介します。この記事を通して、自分に最適な履歴書テンプレートを見つけて、転職・就職活動をスムーズに進めましょう！
目次
履歴書テンプレートの種類と特徴
履歴書テンプレートには複数の種類が存在し、それぞれ構成や記載項目に違いがあります。応募職種や自身の経歴に合わせて最適な様式を選ぶことが、印象の良い履歴書作成につながります。このセクションでは、代表的なテンプレートの特徴を紹介します。
厚生労働省規格の履歴書テンプレートとは
厚生労働省規格の履歴書テンプレートは、政府が推奨している標準的な様式です。このテンプレートは、履歴書を作成する際の基本形として広く利用されています。2021年4月以降に更新された新しい様式では、性別欄が任意になり、通勤時間や扶養家族数、配偶者の有無などの記載欄が削除されるなど、個人のプライバシーに配慮した内容に変更されています。
このテンプレートは、転職希望者やパート・アルバイトとして新たな職に応募する場合など、さまざまな採用シーンで使用可能です。また、厚生労働省の公式ウェブサイトから無料でダウンロードできるため、誰でも簡単に手に入れることができます。このテンプレートは基本的な項目が網羅されており、一般的な履歴書の書き方に迷うことが少ない点が特徴です。
JIS規格の履歴書テンプレートとは
JIS規格の履歴書テンプレートは、日本工業規格（JIS）が定める基準に基づいた履歴書のフォーマットです。この種類のテンプレートは特に歴史が長く、多くの企業で採用プロセスにおいて広く使われてきました。JIS規格の履歴書は、学歴や職歴、資格などを時系列で分かりやすく記載できる構造になっており、採用担当者が応募者の経歴を効率的に把握しやすいデザインが特徴です。
なお、JIS規格テンプレートを使用する際には、転職回数が多い場合や資格情報が豊富な場合でも記載スペースを工夫しやすいというメリットがあります。特に、転職活動や職務経歴書と併用する場面では非常に相性が良いテンプレートと言えるでしょう。
その他、各項目に特化した履歴書テンプレートとは
近年では、一般的な履歴書にとどまらず、特定のニーズに応じた履歴書テンプレートが数多く登場しています。例えば、学歴・職歴欄の記載スペースを増やしたテンプレートは、職歴が豊富な経験者向けです。一方で、職歴が浅い場合や新卒者向けのテンプレートは、コンパクトなデザインで学歴の列挙を強調することができます。
また、資格・特技を目立たせたい場合には、資格欄やスキル欄を大きく取ったものを使うのがおすすめです。さらに、志望動機や自己PRを強調したい場合には、それらの記載欄が広く取られている形式も適しています。証明写真欄が削除されたタイプの履歴書テンプレートもあり、写真不要の応募条件に適したものも用意されています。これらのテンプレートは目的に応じたカスタマイズが可能であり、企業の求める要件に合致する履歴書を作成することができます。
履歴書テンプレートのダウンロードと選び方
履歴書テンプレートは、目的に合わせて形式やサイズを選ぶことが大切です。テンプレートごとの使い勝手やダウンロードの可否も確認しておきましょう。このセクションでは、テンプレートの選び方と取得方法を紹介します。
厚生労働省規格の履歴書テンプレート
厚生労働省規格の履歴書テンプレートは、2021年4月以降の改訂に基づいて作成されたもので、性別欄の記載が任意となり、通勤時間や扶養家族に関する項目が削除されています。このテンプレートは基本的な記載項目が揃っており、多くの企業や場面で活用できる汎用性の高さが特徴です。
ダウンロード可能な形式としては、Word形式、Excel形式、PDF形式が用意されており、パソコンで記入したい場合や手書きで記載したい場合に応じて選ぶことができます。用紙サイズはA4とB5の両方に対応しており、企業の指示や用途に合わせて最適なものを選ぶことができます。例えば、コンパクトにまとめたい場合にはB5サイズ、書類が多い企業向けにはA4サイズが一般的です。
転職活動や多くの場面での履歴書作成に適応するため、一部カスタマイズも可能なフォーマットが用意されている点がポイントです。特に職務経歴書を併用する場合でも、この厚生労働省規格のテンプレートならスムーズに組み合わせることができます。
JIS規格の履歴書テンプレート
JIS規格の履歴書テンプレートは、日本工業規格によって定められた形式で、多くの企業で標準的に使用されてきたフォーマットです。その特徴は、学歴・職歴欄が比較的広く確保されている点で、詳細な職歴を書く必要がある転職者に適しています。また、資格やスキルなどをしっかりアピールする項目も含まれているため、職務経歴書との併用で効果的な自己PRが可能です。
形式はWord形式、Excel形式、PDF形式が揃っており、それぞれパソコン作業の習熟度や用途に応じて選べます。手書きで作成する場合はPDF形式が推奨されており、印刷して記入するのに最適です。また、用紙サイズもA4とB5の選択肢があるため、希望するレイアウトや企業の指定に応じて選ぶことができます。
JIS規格のフォーマットは、古くから多くの日本企業で使用されてきた安心感のあるテンプレートです。特に記載内容に規則性と均一性を求められる場合に適しており、転職活動においても幅広く対応できる履歴書となっています。企業の提示する様式に特に指定がない場合などに、自信を持って使用できるテンプレートです。
履歴書テンプレートの使い方
テンプレートをダウンロードしたあと、形式によって入力方法や注意点が異なります。Word・Excel・PDFの各形式で、見やすく整った履歴書を作成するにはコツがあります。このセクションでは、それぞれの使い方を解説します。
Word形式の履歴書テンプレートの使い方
Word形式の履歴書テンプレートは、パソコン上で簡単に編集できるため、多くの方に利用されています。この形式では、履歴書のフォーマットがあらかじめ設定されており、職務経歴書や職歴などの内容を必要に応じて入力するだけで完成します。まず、無料でダウンロードしたテンプレートを開き、職歴や資格、志望動機などを記載してください。また、フォントサイズやスタイルが統一されているかを確認し、見た目が整っていることを意識しましょう。完成後は、保存形式をPDFに変更することで、送付時の互換性の問題を回避できます。
Excel形式の履歴書テンプレートの使い方
Excel形式の履歴書テンプレートは、表計算ソフトの特徴を活かせるため、データの入力や変更がしやすいのが特徴です。この形式は、特に職務経歴書の内容を職歴ごとに分けて記載したい場合や、複数のバージョンを比較したい場合に向いています。テンプレートをダウンロード後、必要な項目を埋めていき、セルの配置が崩れないように作成してください。Excelならではの便利な機能として、通勤時間や資格取得年月を計算式で自動入力することも可能です。完成後は、印刷する際に余白や用紙サイズ（A4推奨）を確認し、適宜調整してください。
PDF形式の履歴書テンプレートの使い方
PDF形式の履歴書テンプレートは、フォーマットが固定されているため、手書きに適しています。この形式は、一度印刷してから必要項目を記載する方法が一般的であり、厚生労働省やJIS規格のおすすめテンプレートもPDF形式で提供されています。また、パソコン上で編集可能な場合もありますが、編集には専用ソフトが必要となることがあります。手書きの場合、記載ミスを避けるため、コピーを数部準備してから清書を始めると良いでしょう。提出前には、正確性や見た目の整い具合を慎重にチェックしてください。
履歴書テンプレートのよくある質問
履歴書テンプレートを使う中で、「カスタマイズしていいの？」「手書きとデジタルどちらが良い？」など、気になる疑問を持つ方も多いはずです。このセクションでは、よくある質問とその回答をまとめて解説します。
テンプレートをカスタマイズしてもいいのか
履歴書テンプレートは基本的にカスタマイズして使用しても問題ありません。ただし、企業が特定の様式を求めている場合や、テンプレートのフォーマットが転職活動で一般的なJIS規格や厚生労働省推奨のフォーマットに沿ったものであることは確認が必要です。例えば、テンプレート内の項目を削除する場合や大幅にデザインを変更する場合、相手に違和感を与えることがあるため注意が必要です。応募先企業の文化や要件に合ったカスタマイズを心がけましょう。
どの履歴書テンプレートを使うべきなのか
履歴書テンプレートの選び方は、応募する職種や自分のアピールポイントによって異なります。たとえば、職歴が豊富な方は学歴・職歴欄が多いテンプレートを選ぶと職務経歴書の内容を簡潔に補足できます。一方で、職歴が浅い方やアルバイト中心の経験しかない場合は、学歴・職歴欄が少なく、志望動機や資格・スキルを重点的にアピールできるテンプレートが適しています。また、証明写真欄がないテンプレートや自分の特技を活かせるデザインも考慮すると良いでしょう。
手書きとデジタル作成の違い
履歴書を手書きで記載する場合、丁寧さや誠意が伝わりやすいというメリットがあります。特に、企業文化が伝統を重んじる場合には手書きが好印象を与えることもあります。一方、デジタル作成ではWord形式やPDF形式の履歴書テンプレートを使うことで見やすく、効率的に書類を作成することが可能です。職務経歴書との統一感を保つこともでき、修正が簡単な点も利点です。企業ごとの方針や応募書類提出の形式に合わせて選択すると良いでしょう。
写真の貼り付け方法に困ったら
履歴書の証明写真の貼り付けは、その仕上がりが応募者の印象を左右する大切なポイントです。手書きの履歴書に写真を貼る場合は、写真をまっすぐに貼るよう注意し、四隅がしっかり固定されていることを確認しましょう。また、デジタルテンプレートを使用する場合は、あらかじめ証明写真をデータとして準備し、パソコン上で配置することで印刷時にも綺麗に仕上がります。写真が不要な場合には、証明写真欄のない履歴書テンプレートを活用してください。
履歴書の項目は一部空欄でもOK？
履歴書の記載は可能な限り全ての項目を埋めることが望ましいですが、場合によっては一部空欄でも問題ないことがあります。例えば、厚生労働省推奨の履歴書フォーマットでは性別欄の記入が任意となっており、この項目を未記載とすることができます。また、職務経歴が浅い場合も無理に空欄を埋める必要はありません。ただし、空欄が多すぎると意欲に欠けると捉えられる可能性があるため、志望動機や資格・スキル欄で自己アピールをしっかり行うことが重要です。
まとめ
履歴書のテンプレートは、転職活動や就職活動において自身をアピールする重要なツールです。厚生労働省やJIS規格のような基本様式から、職歴やスキルを特化して記載できるものまで幅広く用意されており、自分の状況や目的に合ったテンプレートを選ぶことで、より効果的に採用担当者へ印象を与えることが可能です。
フォーマットはWord形式、Excel形式、PDF形式など複数の形式で提供されており、パソコンを使った効率的な作成にも対応しています。また、手書き作成を希望する場合にはPDF形式のテンプレートが便利です。職務経歴書と組み合わせることで職歴やスキルをしっかりと伝えましょう。
履歴書の作成においては正確で丁寧な記載が求められます。特に学歴や職歴の年号、取得資格などの情報は、記載ミスがないよう確認を徹底してください。また、用紙サイズや印刷フォーマットにも気を配り、見栄えの良い履歴書を作成しましょう。
最後に、状況に応じたテンプレート選びや正確な記載が、企業に自分の強みをしっかり伝えるための鍵となります。テンプレートは無料でダウンロード可能なものが多数あり、必要に応じて活用してください。効率的な準備と丁寧な対応で、次のステップへの成功を目指しましょう。