「志望理由」と「志望動機」の違いを、明確に説明できますか。
就職・転職活動では、この2つを混同したまま履歴書を書いたり、面接で同じ内容を繰り返してしまう方が少なくありません。しかし実際の選考現場では、志望理由と志望動機は別の評価軸として見られています。
私はこれまで、営業職・事務職を中心に多くの履歴書添削や面接対策に携わってきましたが、書類落ちや一次面接落ちの原因として非常に多いのが「志望理由と志望動機の混同」です。
本記事では「志望理由 志望動機 違い」という検索意図に沿って、
- それぞれの定義と役割の違い
- 履歴書・面接での正しい使い分け
- 新卒・転職・営業職別の具体例文
- よくあるNG例と改善ポイント
を、採用担当者視点で体系的に解説します。

目次
志望理由と志望動機の違いとは?
結論から言うと志望動機は「自分軸」、志望理由は「企業軸」で考えると整理できます。この違いを意識するだけで、履歴書の説得力と面接での納得感は大きく変わります。
志望動機とは?|意味・役割と面接で評価されるポイント
志望動機とは、「なぜその職種・仕事を選んだのか」という動機を説明するものです。評価される志望動機には、以下が含まれます。
- 興味を持ったきっかけ(原体験)
- 仕事に対する価値観
- 過去の経験との接続
志望動機の具体例
例「学生時代の接客アルバイトで、お客様のニーズをくみ取って提案した時に大変喜んでいただけたことにやりがいを感じました。そのため、お客様と対面する営業職を志しました。」
この例文は、以下のように評価されるポイントが全て含まれています。

このように採用担当者は志望動機から、仕事への適性・モチベーションの源泉を確認しています。
志望理由とは?企業選択で見られるポイントと書き方
あなたが選んだ職種・仕事ができる企業は、世の中にはたくさんあります。そのため採用担当者は、その職種・仕事の中でも「なぜこの会社なのか」を聞きたいと考えています。それが志望理由です。
ここでは、企業研究の深さと納得感が見られます。
志望理由に含めるべき要素
- 志望先企業ならではの特徴
◇ 事業内容・サービス
◇ 企業理念・ビジョン
◇ 社風・評価制度
◇ 自分の経験や価値観との接点 など
志望理由の具体例
例「貴社の〇〇事業において、前職での法人営業経験を活かせると考えました。」
例「成果だけでなくプロセスも評価する点が、自身の価値観と合致していると考えました。」
この例文は、以下のように志望先「企業ならではの特徴」が含まれています。

単なる企業説明で終わらず、「この企業だからこそ志望する理由」になっているかが重要です。
志望動機と志望理由の違い
繰り返しになりますが、
● 志望動機: これまでの経験や考え方から出てくる、その仕事を志ざす内発的な動機
● 志望理由: 企業の特性を調べた結果うまれる、その企業で働きたい理由
です。
これらの違いを理解し、内容を整理することで、採用担当者が聞いた時に納得感のある志望理由を作ることができます。

なぜ面接官は志望理由と志望動機を分けて聞くのか
志望動機は「意欲」や「適正」など、この仕事を続けられるかを見ています。
一方で、志望理由はどの程度「企業理解」をしているかを見ています。言い換えると、当社で活躍できるのかが判断基準になっています。
実際の面接では、志望動機と志望理由を明確に分けて質問するよりも、「なぜこの業界なのですか?」「では、なぜその中で当社なのですか?」と段階的に深掘りされるケースがほとんどです。
履歴書・面接での志望理由と志望動機の正しい使い分け
履歴書の場合
文字数制限があるため、簡潔に記載するのが重要です。
結論→理由→一言補足の構成が有効です。
面接の場合
対話を通じて深掘りされるため、採用担当者の納得感を意識します。
このように一本の線でつながるように構成し、結論にエピソードや具体例を補足しながら説得力を高めます。

志望理由・志望動機の例文集【新卒・転職・営業職別】
新卒向け例文
志望動機
「学生時代のアルバイトで、お客さまの要望を丁寧に聞き提案した経験から、課題解決に関わる仕事にやりがいを感じるようになりました。」
志望理由
「顧客視点を大切にする貴社の姿勢に共感し、自身の価値観と合致していると感じ志望しました。」
転職(中途)向け例文
志望動機
「前職では法人営業として、顧客課題を整理し提案することに注力してきました。」
志望理由
「貴社の〇〇事業であれば、これまでの提案経験を活かし、より本質的な課題解決に関われると考えています。」
営業職向け例文(未経験含む)
志望動機
「人と向き合い、相手のニーズを引き出す仕事に魅力を感じ、営業職に挑戦したいと考えました。」
志望理由
「未経験者向けの育成体制が整っており、基礎から営業スキルを身につけられる点に惹かれ志望しました。」
志望動機や志望理由のNG例と改善ポイント
NG① 抽象的すぎる
NG例
「成長できそうだと感じました。」
→なぜ成長できると感じたのか具体的な理由がなく、説得力がありません。
改善例
「成果だけでなくプロセスも評価する環境で、営業として成長したいと考え志望しました。」
→企業特有の環境を具体的な理由として掲げることで、この企業でないといけない理由になっています。
NG② 企業説明で終わっている
NG例
「業界トップクラスの企業だと感じました。」
→事実を述べているだけになっています。なぜ業界トップクラスいいのかといった具体的な理由がないため、この企業を志望する理由にはなりません。
改善例
「成長フェーズにある貴社でなら事業の構築にも携われると感じております。前職の新規開拓経験を活かし、事業の拡大に貢献したいと考えています。」
→この企業だからこそ経験できる内容を理由にししています。また、自分の経験にからめることで入社後の活躍イメージがわくため、納得感があります。
NG③ 条件面だけを理由にしている
NG例
「インセンティブ制度に魅力を感じました。」
→なぜインセンティブ制度が魅力的だと感じたのか理由がなく、事実は説明しただけに聞こえます。
また、条件は営業成績や市場環境、企業のビジョンによって変動する可能性があります。条件面だけを志望理由にすると、条件が満たされなかった時に仕事を続けてくれるか採用担当者は不安に感じます。
改善例
「行動と成果が正当に評価される環境で、継続的に成果を出したいと考えています。」
→企業特有の文化や環境に着目した話し方で、意欲が伝わります。
営業職で特に重視される評価軸
志望動機や志望理由を整理するにあたり、以下の評価軸を意識すると企業側に入社後の活躍イメージを持ってもらいやすくなります。
- 顧客志向
- 成果の再現性
- ストレス耐性
特に、営業職としての経験がすでにある方については、「売れた」事実だけでなく、この3点を踏まえ「なぜ売れたのか」を説明できることが評価につながります。
納得感のある志望理由を作るために
志望理由・志望動機は、一人で考えると視点が偏りがちです。第三者視点を入れることで、内容の精度は大きく高まります。
特に営業職での転職を志している方は、営業職特化の転職支援を行うエージェントに相談することをおすすめします。
イノセルは営業職に特化した転職エージェントで、これまで多数の求職者に対し、書類通過だけでなく入社後の活躍まで見据えた志望理由設計を支援してきた実績があります。
まとめ
- 志望動機=なぜその仕事をやりたいか
- 志望理由=その仕事の中でも、なぜその会社を選ぶのか
- 両者を分けて考えることで、履歴書と面接の説得力が上がる
この違いを理解し、自分の言葉で語れるようにすることが、選考突破への近道です。

